理化学研究所が発表した量子コンピュータの要素技術となるべき回路の構成の内容は実に不思議なものだ。こういった知恵が出てくるためには量子状態と古典的状態にかかわる深い理解が必要だと思うが汎用性のある実用的な回路設計が出現したことで今後の量子コンピュータへの応用が期待される。
特に特定の量子状態の操作は、3つの微小な超伝導デバイスにより構成され、3つの超伝導電子対の方が、電子1つ1つの場合よりも簡単となるそうだ。こうした「巨視的』な量子状態を制御できれば、量子物理学を特徴づけるエンタングルメント(あたかも3つの箱が1つの構成物の一部であるかのように、同じ情報を共有するという事態で、それぞれの箱が1つの量子的な粒子としてふるまっている)のような現象を巨視的なレベルで検証することが可能になるということだそうだ。